「無料で相談できる」と話題の保険相談サービスですが、実はデメリットや注意点も存在します。

この記事では、保険相談の落とし穴・リスクをわかりやすく解説し、後悔しないために知っておきたい対策方法も紹介します。

保険相談のデメリット8つ

担当者によって対応に差がある

保険相談の担当者は、ファイナンシャルプランナー(FP)や保険代理店のスタッフですが、全員が同じレベルの知識や経験を持っているわけではありません。経験豊富な担当者もいれば、知識が浅く提案力に欠ける場合もあります。

例えば、同じ相談内容でも担当者によっては「必要最低限の保険」を提案してくれる場合もあれば、「手数料が多く入る保険を優先的に勧める」こともあります。そのため、相談者側も最低限の知識を身につけ、担当者の提案をそのまま受け入れない姿勢が重要です。

特定の保険会社の商品しか提案されない場合がある

「複数の保険会社を比較できる」と謳っているサービスでも、実際には提携している保険会社の商品しか取り扱っていないことが多いです。そのため、他社により適した商品があっても提案されない可能性があります。

例えば、A社の保険代理店ならA社の商品が中心になり、B社の保険が本当は合っていても勧められません。公平に比較するには、複数の相談窓口を利用し、異なる担当者の意見を聞くことが有効です。

相談の目的は「契約」なので、不要な保険を勧められることも

無料の保険相談では、担当するFPが「契約を取ること」を最終的な目的としています。相談自体は無料でも、FPは契約が成立した際に保険会社から手数料を受け取る仕組みです。

例えば、「このプランが今ならお得です」「今なら特約が無料でつけられます」と勧められることがありますが、実際には不要な特約や保障がついていることもあります。冷静に考え、自分にとって必要かどうか見極めることが大切です。

相談後の営業がしつこいことがある

保険相談後に、何度も電話やメールで営業を受けるケースがあります。「今月中に契約するとお得になります」「このプランはもうすぐ締め切りです」などと急かされることも少なくありません。

しつこい営業が心配な場合は、最初の相談時に「電話やメールでの営業は控えてほしい」と伝えておくと良いでしょう。また、一度相談したからといって契約する義務はないので、納得できない場合は遠慮なく断りましょう。

時間がかかるため、忙しい人には負担になる

保険相談は、通常1~2時間の面談が必要になります。特に、保険内容の見直しや複数プランの提案を受ける場合、さらに時間がかかることもあります。

また、保険相談キャンペーンを実施している場合でも、「一定時間以上の面談が条件」となっていることが多く、短時間の相談では特典がもらえないケースもあります。時間に余裕がない方は、事前に相談時間の目安を確認しておくと安心です。

訪問相談では「他人を家にあげる」ことになる

保険相談には、来店型・オンライン型・訪問型の3種類がありますが、訪問型を選ぶと担当者が自宅に来ることになります。他人を家にあげることに抵抗がある人にとっては、心理的な負担が大きいかもしれません。

また、事前に部屋を片付ける必要があるため、普段忙しい方にとっては手間が増える点もデメリットといえます。特に小さな子どもがいる家庭や在宅ワークをしている人にとっては、余計な準備が必要になる可能性があります。

家計の詳細を話す必要がある

保険の提案を受ける際、年収、貯蓄額、食費や光熱費、住宅ローンや教育費などの個人的なお金の使い方について話す必要が出てきます。相談相手であるFP(フィナンシャルプランナー)もそれぞれなので、プライベートな話をどんどん聞いてくる方がいないとも言い切れません。

例えば、「毎月の生活費はいくらですか?」と聞かれたときに、詳細な数字を伝えたくないと感じる人も多いでしょう。しかし、具体的な情報がないと適切な提案ができないため、最低限の情報は共有する必要があります。

契約後のフォローが不十分なケースも

相談時は親身になってくれていた担当者が、契約後には連絡が取りづらくなることもあります。保険は長期契約が基本のため、加入後のサポートが重要です。

例えば、請求方法が分からなかったり、保険の見直しをしたくても担当者が変わって連絡が取りにくいことがあります。契約前に、アフターサービスがしっかりしているかを確認することが大切です。

保険相談の注意点8つ

1. 自分のニーズを明確にする

保険に加入する目的や必要な保障内容を明確にしましょう。例えば、家族構成やライフスタイル、将来の目標を考慮し、どのようなリスクに備えたいのかを整理することが重要です。

2. 複数の保険商品を比較検討する

一つの保険商品だけでなく、複数の保険会社や商品を比較することで、自分に最適なプランを見つけることができます。保険料や保障内容、特約などを比較し、納得のいく選択をしましょう。

3. 保険の専門用語を理解する

保険には専門的な用語が多く使われます。相談前に基本的な用語を理解しておくと、説明をスムーズに理解でき、適切な判断がしやすくなります。

4. 担当者の説明を鵜呑みにしない

保険の担当者からの説明をそのまま受け入れるのではなく、自分でも情報を収集し、疑問点は積極的に質問しましょう。自分の理解を深めることで、後悔のない選択ができます。

5. 長期的な視点で考える

保険は長期にわたる契約となることが多いため、現在の状況だけでなく、将来のライフイベントや収入の変化なども考慮して選ぶことが大切です。

6. 無理のない保険料設定

高額な保険料を設定すると、支払いが負担となり、継続が難しくなる可能性があります。自分の収入や生活費を考慮し、無理のない範囲で保険料を設定しましょう。

保険料の相場

生命保険の平均保険料(年間)
  • 29歳以下:21.5万円(約1.8万円/月)
  • 30~34歳:26.2万円(約2.2万円/月)
  • 35~39歳:38.2万円(約3.2万円/月)
  • 40~44歳:34.8万円(約2.9万円/月)
  • 45~49歳:37.5万円(約3.1万円/月)
  • 50~54歳:43.2万円(約3.6万円/月)
  • 55~59歳:43.6万円(約3.6万円/月)
  • 60~64歳:38.4万円(約3.2万円/月)
  • 65~69歳:43.6万円(約3.6万円/月)
  • 70~74歳:33.7万円(約2.8万円/月)
医療保険の月額保険料(目安)
  • 20~30代:約2,000~3,000円
  • 40代:約4,000~6,000円
  • 50代:約7,000~9,000円
  • 60代:約10,000円以上

7. 契約内容をしっかり確認する

契約前に、保障内容や特約、免責事項などをしっかり確認し、不明点は解消しておきましょう。特に、解約時の返戻金や保険期間などは重要なポイントです。

8. 定期的な見直しを行う

ライフステージの変化や家族構成の変化に伴い、必要な保障内容も変わることがあります。定期的に保険内容を見直し、必要に応じて変更や追加を検討しましょう。

まとめ

保険相談を行う際には、事前準備が重要です。自身のライフプランに合った保険を選ぶために、情報をしっかり収集し、納得のいく選択をしましょう。また、契約後も定期的な見直しを行い、最適な保障を維持することが大切です。